ウィー・ケア・ア・ロット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィー・ケア・ア・ロット
フェイス・ノー・モアスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル オルタナティヴ・メタルファンク・メタル
時間
レーベル Mordam Records
Liberation Records(1995年)
ロンドン・レコード(1996年)
Koolarrow Records(2016年)
プロデュース マット・ウォレス、フェイス・ノー・モア
専門評論家によるレビュー
フェイス・ノー・モア アルバム 年表
ウィー・ケア・ア・ロット
(1985年)
イントロデュース・ユアセルフ
(1987年)
テンプレートを表示

ウィー・ケア・ア・ロット[注釈 1]』(We Care a Lot)は、アメリカ合衆国オルタナティヴ・メタルバンドフェイス・ノー・モア1985年に発表した初のスタジオ・アルバム

解説[編集]

プロデューサーのマット・ウォレスは、ビリー・グールドの古くからの友人で、フェイス・ノー・モアの前身に当たるシャープ・ヤング・メンのデモ・テープもプロデュースしている[1]。タイトル曲は1980年代中期の音楽シーンにおけるチャリティ・ブームを揶揄した曲で[2]、次作『イントロデュース・ユアセルフ』(1987年)でも再録音された[2][3]。また、「アズ・ザ・ワーム・ターンズ」は、マイク・パットン加入後に『エンジェル・ダスト』(1992年)の日本盤ボーナス・トラックとして再録音された[3]

Greg Pratoはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「後のフェイス・ノー・モアよりも初期パブリック・イメージ・リミテッドに近いサウンド」「浮遊するキーボード、トライバルなドラミング、ヘヴィメタル的なギター、逞しいベースといった、フェイス・ノー・モアの重要な構成要素は既に提示されているが、後の作品と比べると、まだ全体像の焦点が絞り切れていない。そして、マイク・パットンこそパズルの失われたピースだということが、まずます明らかになっていく」と評している[4]

リイシュー[編集]

オリジナル・リリース時はアナログLPのみの発売で、1995年に初CD化された[5]。また、ビリー・グールドが設立したレーベル「Koolarrow Records」から2016年に発売された本作の「デラックス・バンド・エディション」には、ボーナス・トラックが9曲追加された[5]

収録曲[編集]

全曲ともフェイス・ノー・モア作。

  1. ウィー・ケア・ア・ロット - "We Care a Lot" - 4:09
  2. ジャングル - "The Jungle" - 3:10
  3. マーク・ボーウェン - "Mark Bowen" - 3:33
  4. ジム - "Jim" - 1:15
  5. ホワイ・ドゥ・ユー・バザー - "Why Do You Bother" - 5:40
  6. グリード - "Greed" - 3:50
  7. ピルズ・フォー・ブレックファスト - "Pills for Breakfast" - 2:58
  8. アズ・ザ・ワーム・ターンズ - "As the Worm Turns" - 3:11
  9. アラビアン・ディスコ - "Arabian Disco" - 3:18
  10. ニュー・ビギニングス - "New Beginnings" - 3:45

2016年デラックス・バンド・エディション盤ボーナス・トラック[編集]

  1. "We Care a Lot (2016 Mix)" - 4:10
  2. "Pills for Breakfast (2016 Mix)" - 2:43
  3. "As the Worm Turns (2016 Mix)" - 3:11
  4. "Greed (Original Demo)" - 3:35
  5. "Mark Bowen (Original Demo)" - 3:12
  6. "Arabian Disco (Original Demo)" - 3:07
  7. "Intro (Original Demo)" - 2:17
  8. "The Jungle (Live at I-Beam SF, 1986)" - 2:35
  9. "New Beginnings (Live at I-Beam SF, 1986)" - 3:43

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 日本初回盤CD (POCD-1236 /1996)及び2016年デラックス・バンド・エディション盤(HSE-3556)の帯の表記に準拠。

出典[編集]

  1. ^ Steffen, Chris (2015年8月17日). “Faith No More Producer Matt Wallace Tells the Story Behind the Albums”. AllMusic. 2018年11月14日閲覧。
  2. ^ a b Huey, Steve. “We Care a Lot - Faith No More - Song Info”. AllMusic. 2018年11月14日閲覧。
  3. ^ a b 日本初回盤CD (POCD-1236)ライナーノーツ(有島博志、1996年9月30日)
  4. ^ Prato, Greg. “We Care a Lot - Faith No More”. AllMusic. 2018年11月14日閲覧。
  5. ^ a b We Care A Lot - Deluxe Band Edition (Remaster)”. ホステス・エンタテインメント. 2018年11月14日閲覧。

外部リンク[編集]