インキューブ

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株式会社インキューブ西鉄
INCUBE Nishitetsu Co., Ltd.
本社・ソラリアステージビル
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
810-0001
福岡県福岡市中央区天神2丁目11番3号
ソラリアステージビル
設立 1999年(平成11年)2月1日[1]
業種 小売業
法人番号 1290001019340 ウィキデータを編集
事業内容 ファッション雑貨・バラエティ雑貨・ステーショナリー
インテリア雑貨・生活雑貨・化粧品雑貨類の販売等
代表者 代表取締役社長 宮﨑 優介
資本金 5000万円(2020年3月31日現在)[2]
売上高 約27億円
(2014年(平成26年)3月期)[3]
純利益 4679万2000円
(2023年3月期)[2]
純資産 15億3474万3000円
(2023年3月期)[2]
総資産 31億0248万5000円
(2023年3月期)[2]
従業員数 116名[4]
決算期 3月31日
主要株主 西日本鉄道 100%
外部リンク http://www.incubenews.com/
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インキューブ西鉄グループ流通事業の一つであり、株式会社インキューブ西鉄が運営している[3]

概要[編集]

1999年(平成11年)に開業した「雑貨館インキューブ天神店」を基幹店とする「西鉄グループ」の雑貨店である[5]

2010年(平成22年)10月28日にソラリアステージビルの5階の飲食店跡を改装して増床し、店舗面積を約5,300m2と競合する「天神ロフト」とほぼ同規模として対抗するなど、福岡市の都心部で激しい雑貨店競争を繰り広げた[6]

天神店以外では、2009年(平成21年)6月26日に久留米市の「エマックス・クルメ」に出店した久留米店が第1号店となっており[1]、当初は親会社の西日本鉄道沿線のグループの商業施設内にのみ展開していた[7]

その後、2011年(平成23年)4月15日に開業した福岡市の木の葉モール橋本に開業と同時に出店した[8]のを皮切りに郊外への出店に乗り出した[7]

2013年(平成25年)6月21日には大分市パークプレイス大分に出店して福岡県外への出店も開始し[9]、同年11月29日に開業したさせぼ五番街[10]にも開業と同時に出店して長崎県へ進出し[11]2014年(平成26年)3月にサンリブシティ小倉に出店[12][5]、2018年8月には熊本県イオンモール熊本に出店するなど店舗展開を進め、2018年9月現在で九州に9店舗を展開するチェーンへ成長した[13]

2014年(平成26年)6月27日に開業したイオンモール名古屋茶屋に開業と同時に出店したのを皮切りに[13]、同年10月に東京都の「丸井吉祥寺店」や京都市の「イオンモール京都桂川店」、山陽小野田市の「おのだサンパーク店」と本州の各地への出店を始め[3]、全国展開を目指すことになった[4]

しかし、2011年(平成23年)3月4日に開業した福岡市のJR博多シティに開業と同時に出店した[14]東急ハンズが想定を超える売上を上げる[15]など、福岡での大型雑貨店の競争が激しくなった[7]

その影響で天神店が不振に陥り[7]流通2009年(平成21年)度には約25億円あった基幹店の天神店の売上高が[16]2012年(平成24年)度には約22億円へ落ち込んでいる[17]

そのため、こうした多店化の推進を行っているものの、2014年(平成26年)3月期で全体で売上高は約27億円に留まっている[3]

2014年(平成26年)6月27日には社長に石川たかねが就任し[18]、西鉄グループ生え抜き社員出身では初の女性社長となった[4]

雑貨館インキューブ天神店[編集]

1999年(平成11年)に開業した当社の基幹店で、ソラリアステージビルに出店している[17]

5階の飲食店跡を改装して[6]店舗面積を約4,300m2[16]から約5,300m2へ増床し[6]、競合する「天神ロフト」とほぼ同規模とすることで[6]、東急ハンズの博多駅進出に伴う[16]福岡市の都心部での激しい雑貨店競争に対応しようとした[6]

この増床により、2010年(平成22年)10月28日にはビルの2009年(平成21年)度には約25億円あった売上高を3億円ほど増やして約28億円とすることを目指した[16]

しかし、2011年(平成23年)3月4日に開業した福岡市の「JR博多シティ」に開業と同時に出店した[14]「東急ハンズ」が想定を超える売上を上げる[15]など福岡での大型雑貨店の競争が激しくなった影響を受け[7]、2012年(平成24年)度には約22億円へ落ち込んでいる[17]

そこで、2014年(平成26年)6月27日に全館が新装開店した改装では[18]、通路を20cm広げる共に[18]各階エスカレーターの横に休憩スペースを新設し[17]、商品棚の高さも150cmから135cmへ低くすることで開放感を出すなど[18]、ゆったりと買い物できる空間へ転換することで女性客などが買い物をし易くする効果を狙った[18]

また、この改装では、パーティー用品などの販売不振の続いている商品の売り場を減らすなど全体の売り場面積をも約20%縮小し、3階と5階の一部にはテナントを導入することになった[17]

そのため、美容・健康雑貨や文具などの売り上げ拡大が目指せる商品を増やすなど[5]売り場効率を高めることで売上の減少を抑制し[17]、改装後の売上高目標を2012年(平成22年)度から約10減の20億円とすることを目指している[17]

店舗[編集]

現行の店舗は「公式サイト」を参照。

取扱商品[編集]

ファッション雑貨・バラエティ雑貨・ステーショナリーインテリア雑貨・生活雑貨・化粧品雑貨類を販売している[3]

また、親会社である大手私鉄西日本鉄道に因んだ西鉄電車、バスの車内に掲示する路線図やバス停の表示板、廃線になった駅の看板などの販売会も行っている[19]。開業時からソラリアステージビル中心での運営を行っていたが、2009年に久留米店、2011年に橋本店、2014年にサンリブシティ小倉店、イオンモール名古屋茶屋店をオープンさせ、天神店も増床した。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b “久留米市店をオープン インキューブ西鉄 2店舗目”. 週刊経済 2009年6月30日発行 No.1110 (地域経済センター) (2009年6月30日).
  2. ^ a b c d 株式会社インキューブ西鉄 第26期決算公告
  3. ^ a b c d e “インキューブ、東京初出店へ”. 読売新聞 (読売新聞社). (2014年8月9日)
  4. ^ a b c 中園敦二 (2014年6月10日). “インキューブ西鉄:西鉄グループ初の生え抜き女性社長”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  5. ^ a b c “インキューブ天神店が全館改装へ”. 読売新聞(読売新聞社). (2013年10月25日)
  6. ^ a b c d e “福岡雑貨戦争 一気に本格化 インキューブが増床オープン”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2010年10月28日)
  7. ^ a b c d e “西鉄系雑貨店「インキューブ」、郊外出店を拡大”. 日経MJ(日本経済新聞社). (2012年6月6日)
  8. ^ “「木の葉モール橋本」開業 福岡市 開店前に買い物客2300人”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2011年4月15日)
  9. ^ “「インキューブ」開店 パークプレイス大分”. 大分合同新聞 (大分合同新聞社). (2013年6月22日)
  10. ^ “港に「させぼ五番街」開業”. 長崎新聞 (長崎新聞社). (2013年11月30日)
  11. ^ “させぼ五番街:29日オープン”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2013年11月9日)
  12. ^ 小原擁 (2014年4月2日). “ただいま奮闘中:開店準備段階から担当 「雑貨館インキューブ サンリブシティ小倉店」店長・秋永順子さん”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  13. ^ a b “「雑貨店インキューブ」初の九州外出店 6月に名古屋”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2014年4月18日)
  14. ^ a b “ワードBOX JR博多シティ”. 西日本新聞(西日本新聞社). (2011年3月4日)
  15. ^ a b “鹿児島・大分の駅ビルに東急ハンズ出店”. 日本経済新聞(日本経済新聞社). (2013年1月23日)
  16. ^ a b c d “福岡の雑貨店 顧客争奪戦、東急ハンズ来春進出で”. 読売新聞 (読売新聞社). (2010年10月28日)
  17. ^ a b c d e f g 小原擁 (2013年10月25日). “西鉄:インキューブ天神、大改装 北九州にも来春出店”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  18. ^ a b c d e 末永麻裕 (2014年6月27日). “つなごう・わがまち:雑貨館インキューブ天神店、きょうグランドオープン−−中央区”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  19. ^ 天神で西鉄電車・バスの車両パーツを販売-路線図やつり革、バス停行灯も - 天神経済新聞

関連項目[編集]

外部リンク[編集]