どっかん!

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どっかん!』は、原作:滝直毅、作画:能田茂、プロデュース:本宮ひろ志による日本漫画作品。『週刊ヤングジャンプ』(集英社2001年24号~2002年45号)にて連載され、後にコミック(全6巻)として出版された。

概要[編集]

元甲子園優勝球児のメジャーリーガーが突如現役引退して帰国し、地元の市長となり自主独立と自己責任を政治理念に掲げ、国の補助金拒否、行政機構の株式会社化、税金撤廃、フリーポート設置、地域通貨発行、カジノ構想など、常人には想像もつかないような政策を提案していく。

登場人物[編集]

南房市政[編集]

天河 良平(てんか りょうへい)
地元南房市で市長選に立候補し当選、25歳で市長となる。甲子園優勝球児で、メジャーリーグワールドシリーズでMVPになった経験を持つ。高校時代の同級生でチームメイトだった8人も、市長選と同時に行なわれた南房市議選に出馬し、全員当選している。
栗本 左京(くりもと さきょう)
天河の参謀。明晰な頭脳と政財界のパイプを持つ。支倉清十郎の妾腹の子。
瀬戸 乙葉(せと おとは)
天河の秘書。かつて右京の女だった。
大野 権造(おおの ごんぞう)
南房市長だったが、市長選挙で天河に敗北。
天河 正由(てんか まさよし)
南房市の漁業経営者。バブル時代にリゾート開発反対派として市長選に立候補したが敗れた。その後、航海中に死亡。良平の父。
和田 太郎(わだたろう)
南房市議会議院。最大派閥「政和会」に所属。

地方政界[編集]

支倉 右京(はせくら うきょう)
千葉県議会議員。円堂月の御曹司。
大門(だいもん)
千葉県知事。名は康成。
川又(かわまた)
東南房市長。南房市合併について撤回してきた。岳父は衆議院議員。
石倉 新太郎(いしくら しんたろう)
東京都知事。地方自治体のカジノ構想に賛成している。

中央政界[編集]

支倉 清十郎(はせくら せいじゅうろう)
南房市選出の衆議院議員。円堂月総帥。千葉県財界の重鎮。
亀井戸 清太郎(かめいど せいたろう)
元警察庁長官の衆議院議員。守旧派と目されている。
泉 純一郎(いずみ じゅんいちろう)
首相。構造改革の先鞭として天河を支持。

官僚[編集]

三島 英雄(みしま ひでお)
警察庁警備局次長。
戸田 豊(とだ ゆたか)
南房市警察署署長。
岸辺(きしべ)
千葉県警本部長。準キャリとして上層部におべっかを使いながら出世し、部下には権威を傘に無茶を押し付けている。
陸奥 大吉(むつ だいきち)
東京検察庁検事正。

その他[編集]

鍋常(なべつね)
東京ガリバーズのオーナー。南房市での東京ガリバーズと天河の野球チームとの親善試合及び試合敗北による10年間の南房市での春キャンプをしぶしぶ受け入れる。
朽木 周治(くちき しゅうじ)
暴力団「神戸集英組」組長の使い。
三枝 治郎(さえぐさ じろう)
暴力団「神戸集英組」組長。
三枝 郁子(さえぐさ いくこ)
暴力団「神戸集英組」組長。天河と婚約する。
神 竜昇(じん りゅうしょう)
パチンコ最大手「丸神」会長。
今 正義(こん まさよし)
IT界の寵児。兜町の乗っ取り王。天河のリート構想やカジノ構想に全面的に賛成している。警察庁の財団法人「公益政策審議会」理事長。
ショーン・アイゼンバーグ
投資ファンド「アイゼンバーグ・アジア・ファンド」CEO。

南房市[編集]

千葉県の市の一つ。たいした産業もない。人口は2万人台。

平成12年度予算は83億3867万2298円、市税は30億9137万6679円、市税を含む自主財源は全体の41.9%である。市役所職員は291人。

選挙では実弾戦が名物とされ、市長選挙は40年間無風であった。

関連項目[編集]