いすゞ・J系エンジン
いすゞ・J系エンジンは、いすゞ自動車が生産する排気量2~3リットルの直列4気筒ディーゼルエンジンの系列である。
シリーズの解説[編集]
2023年現在、小型トラック・エルフとピックアップトラックのD-MAX、SUVのMU-Xに搭載されているエンジン。かつていすゞが乗用車を生産していた時代にはビッグホーン、ミュー、ロデオなどにも搭載されていた。
エンジンの詳細[編集]
- 4JB1型 - 直列4気筒OHV直噴式ディーゼルエンジン、総排気量2,771cc、ボア×ストローク93.0mm×102mm、圧縮比17.5、最高出力110(115)ps/3,600rpm(括弧内はインタークーラー付き)最大トルク23.0(24.0)kg-m/2,300rpm、燃料供給装置は分配型燃料噴射方式、ターボチャージャー付き、インタークーラーが追加されたタイプも後に登場する。
- 4JG2型(機械制御式) - 直列4気筒OHV渦流室式ディーゼルエンジン、総排気量3,059cc、ボア×ストローク95.4mm×107mm、圧縮比20、最高出力125ps/3,600rpm、最大トルク28.0kg-m/2,000rpm、燃料供給装置は分配型燃料噴射方式、インタークーラーとターボチャージャー付き、EGR
- 4JG2型(電子制御式) - 直列4気筒OHV渦流室式ディーゼルエンジン、総排気量3,059cc、ボア×ストローク95.4mm×107mm、圧縮比20、最高出力135ps/3,600rpm、最大トルク30.0kg-m/2,000rpm、燃料供給装置は電子制御燃料噴射方式、インタークーラーとターボチャージャー付き、EGR
- 4JG2型(機械制御式)の燃料噴射ポンプを大気圧センサーまで備えた電子制御式に改めたもの。ターボチャージャーも最適化されている。
- 4JX1型 - コモンレール式直噴直列4気筒DOHC16バルブディーゼルエンジン、総排気量2,999cc、ボア×ストローク95.4mm×104.9mm、圧縮比19、最高出力160ps/3,900rpm、最大トルク34kg-m/2,000rpm、燃料供給装置は電子制御燃料噴射方式、インタークーラーとターボチャージャー付き、米国キャタピラー社との共同開発による小型直噴ディーゼル用新型高圧燃料噴射システム(HEUI方式:Hydraulic Electric Unit Injector )でエンジンオイルを利用して最大1,400気圧まで燃料を加圧し、超高圧で筒内に直接噴射する。エンジン本体は4JG2をベースに、主にヘッド部分を変更して作られている。エンジンオイルをコモンレールの加圧に使用しているため、指定通りの粘度のオイルを使用する必要がある。またエンジンオイルのフィルターを2組持つ。EGR、酸化触媒コンバーター、バランサーシャフト付き。
- 4JJ1型 - コモンレール式直噴直列4気筒DOHC16バルブディーゼルエンジン。2006年に登場。当エンジン搭載車は型式に85が付く(例:TRG-NPR85AP)。総排気量2,999cc、ボア×ストローク値95.4mm×104.9mm、圧縮比19、最高出力150ps/2,800rpm(1.5t系は110ps/2,550rpm)、最大トルク38.2kg-m/1,400-2,800rpm(1.5t系は25.5kg-m/1,200-3,100rpm)。燃料供給装置は電子制御式燃料噴射方式であり、インタークーラー付2ステージターボ。
- 4JZ1型 - コモンレール式直噴直列4気筒DOHC16バルブディーゼルエンジン。2018年に登場。当エンジン搭載車は型式に88が付く(例:NJR88A)。総排気量2,999cc、ボア×ストローク値95.4mm×104.9mm、圧縮比19、最高出力150ps/2,800rpm(TCHは175ps/2,860rpm)、最大トルク38.2kg-m/1,280-2,860rpm(TCHは43.8kg-m/1,450-2,860rpm)。燃料供給装置は電子制御式燃料噴射方式であり、インタークーラー付2ステージターボ。
搭載車種[編集]
- 4JB1型
- 4JG1型
- 4JG2型
- 2代目ビッグホーン(UBS69系)
- 5代目エルフ
- エルフUT(1.5t)/日産・アトラスMAX(OEM)
- 4JX1型
- 4JJ1型
- 4JJ3型
- 4JZ1型