ヘリグロヒキガエル

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ヘリグロヒキガエル
ヘリグロヒキガエル Bufo melanostictus
保全状況評価[1][2][3]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : カエル亜目 Neobatrachia
: ヒキガエル科 Bufonidae
: ヒキガエル属 Bufo
: ヘリグロヒキガエル B. melanostictus
学名
Bufo melanostictus
Schneider, 1799
和名
ヘリグロヒキガエル
英名
Asian toad
Asian common toad
Black spectacled toad
Common sunda toad
Javanese toad
Southeast Asian toad

ヘリグロヒキガエル(縁黒蟇蛙、Bufo melanostictus)は、両生綱無尾目ヒキガエル科ヒキガエル属に分類されるカエル。未判定外来生物

分布[編集]

インドインドネシアジャワ島スマトラ島バリ島ボルネオ島)、カンボジアスリランカタイ中国南部、台湾ネパールパキスタンマレーシアミャンマーラオス

形態[編集]

体長6-12cm。吻端から耳腺にかけて隆起があり、この隆起の縁が黒いことが和名の由来。皮膚には先端が黒いイボがあり、耳腺は大きい。外敵に掴まれる等の刺激を受けると、耳腺やイボから乳白色の毒物を分泌する。体色には変異があり赤、黄、黒等がある。

生態[編集]

草原森林、農耕地、民家近く、都市部等幅広い環境に生息する。陸棲で繁殖期以外に積極的に水場に近づくことはなく、比較的乾燥した環境を好む。夜行性で、昼間は石や倒木の下等で休む。

食性は肉食性で昆虫類節足動物甲殻類、陸棲の貝類ミミズ等を食べる。素早く舌をのばして獲物を捕らえ飲みこむ。

繁殖形態は卵生で、2-4月にの水草や石の下等に長いひも状の寒天質に包まれた卵を産む。

人間との関係[編集]

民家近くや都市部で見かけることもあり、夜間になると大量に出没することもあるため生息地では人間に身近なカエルだと思われる。

本種の皮膚から分泌される毒物を乾燥させ、蟾酥という漢方薬として用いることもある。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されていた。しかし2005年に外来生物法によりヒキガエル属が数種を除いて未判定外来生物に指定されたため、2007年現在本種を含むヒキガエル属の日本国内での流通はほぼない。

脚注[編集]

  1. ^ Appendices I, II and III<https://cites.org/eng>(download 22/01/2020)
  2. ^ UNEP (2020). Chelonia mydas. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (download 22/01/2020)
  3. ^ Seminoff, J.A. (Southwest Fisheries Science Center, U.S.) 2004. Chelonia mydas. The IUCN Red List of Threatened Species 2004: e.T4615A11037468. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2004.RLTS.T4615A11037468.en. Downloaded on 22 January 2020.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • van Dijk, P.P., Iskandar, D., Lau, M.W.N., Huiqing, G., Baorong, G., Kuangyang, L., Wenhao, C., Zhigang, Y., Chan, B., Dutta, S., Inger, R., Manamendra-Arachchi, K. & Khan, M.S. 2004. Bufo melanostictus. In: IUCN 2006. 2006 IUCN Red List of Threatened Species.