ツマムラサキマダラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ツマムラサキマダラ
ツマムラサキマダラ メス 2015年5月 伊丹市昆虫館で撮影
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
: タテハチョウ科 Nymphalidae
亜科 : マダラチョウ亜科 Danainae
: ルリマダラ属 Euploea
: ツマムラサキマダラ E. mulciber
学名
Euploea mulciber
(Cramer1777)
和名
ツマムラサキマダラ
英名
Striped blue crow

ツマムラサキマダラ(褄紫斑、学名Euploea mulciber)は、タテハチョウ科マダラチョウ亜科に分類されるチョウの1種。前の先部分が光の方向によって鮮やかな紫色に輝くチョウである。

特徴[編集]

ツマムラサキマダラの交尾  2015年5月伊丹市昆虫館で撮影
ツマムラサキマダラのオス 2015年5月伊丹市昆虫館で撮影

オスとメスの羽の模様は大きく異なり、メスは後翅に多数の白色条がある[1]。 他のマダラチョウと同様、オスは腹部先端に性フェロモンを分泌するヘアペンシルという器官を持つ。

東南アジアに分布し、多くの亜種に分けられている[1]。1970年代以前は台湾を分布北限とし、日本ではわずかな記録があるだけのいわゆる迷チョウだったが、1980年代に八重山諸島に台湾亜種が定着し、以後、次第に分布を北へ広げ、2000年頃には奄美大島にも定着した[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b 五十嵐邁、福田晴夫(1997)アジア産蝶類生活史図鑑 I. 東海大学出版会
  2. ^ 福田晴夫(2020)チョウが語る自然史-南九州・琉球をめぐって-.南方新社