タコクラゲ

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タコクラゲ
タコクラゲ Mastigias papua
分類
: 動物界 Animalia
: 刺胞動物門 Cnidaria
: 鉢虫綱 Scyphozoa
: 根口クラゲ目 Rhizostomeae
: タコクラゲ科 Mastigiidae
: タコクラゲ属 Mastigias
: タコクラゲ M. papua
学名
Mastigias papua
Lesson, 1830
英名
Papuan jelly
Spotted jelly
Lagoon jelly
Golden medusa

タコクラゲ(蛸水母、蛸海月、Mastigias papua)は、鉢虫綱に属するクラゲの一種。

特徴[編集]

タコに似た外見からその名がつけられ、体内に褐虫藻が共生するため褐色になっている。褐虫藻はクラゲの体内で光合成を行い、その産物の一部をクラゲが利用する。

傘に触手はないが、傘の下には八本の口腕がある。その口腕の先から、細長い棒状の付属器が伸びるのが特徴の一つで、これが形の上でタコの足に当たる。日本近海では関東以南の温暖な海域に生息し、傘径10cm程度になるが、20cmほどの個体もいる。夏から秋に、静かな湾内で見ることが多い。

刺胞動物に分類されるが、毒が弱くほとんどの人は痛みを感じない。

備考[編集]

パラオ共和国のマカラカル島にはジェリーフィッシュレイクという、本種の別亜種が群生する湖が存在する[1]

参考文献[編集]

  1. ^ Dawson, MN (2005). “Five new subspecies of Mastigias(Scyphozoa: Rhizostomeae: Mastigiidae) from marine lakes, Palau, Micronesia”. Mar. Biol. Ass. U.K. 85: 679–694. 
  • 『クラゲガイドブック』TBSブリタニカ 2000年 22頁、33頁 ISBN 4484004062