ズアカコマドリ

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ズアカコマドリ
LarvivoraRuficepsKeulemans
保全状況評価
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: ヒタキ科 Muscicapidae
: コマドリ属 Larvivora
: ズアカコマドリ L. ruficeps
学名
Larvivora ruficeps
Hartert1907
和名
ズアカコマドリ
英名
Rufous-headed Robin

ズアカコマドリ(頭赤駒鳥、学名:Larvivora ruficeps)とは、スズメ目ヒタキ科に分類される鳥類の一種である。

形態[編集]

体長は15cmである[1]

オスは、頭頂から後頭がオレンジ色で喉は白色である。目先や過眼線などの喉の縁はい。体上面から胸の上部と脇は灰色で、体下面は白い。尾羽赤褐色で末端は黒色である[1]メスは、コルリのメスに似ているが頬がコルリのメスより濃く、尾羽は赤味がかる。喉にまだら模様が入っている[1]

分布[編集]

主に中国陝西省四川省北部にある九寨溝などで繁殖し、マレーシアで越冬する。カンボジアで記録があることから、渡りではカンボジアを通過していると推定されている[2][3][1]

生態[編集]

世代の長さは、4.2年である[2]

主に標高2400-2800mの狭い谷などにある、針葉樹落葉樹の混ざった森林や低木地の地面、内陸湿地に生息している[2][4]

収集した個体のの中でミミズ植物の破片が見つかったが、何を摂食しているかについて詳しい事は知られていない[3][4]

人間との関係[編集]

2007年には人間にオス2羽が捕獲され、ウェブサイトを介して販売された[2][1]。生息地のある四川省では森林のが伐採され、九寨溝では洪水を防止するダムが建設された。これらの生息地の劣化が個体数に影響しているとみられている[2][1]

個体数は1,500-3,800羽と推定され、国際自然保護連合のレッドリストでは2013年から絶滅危惧種のEN(ENDANGERED)に指定されている[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f Dutch Birding, ed (2014). “DUTCH BIRDING” (英語、オランダ語) (PDF). Dutch Birding 36 (1): 31-33. https://www.dutchbirding.nl/journal/pdf/DB_2014_36_1.pdf 2020年5月1日閲覧。. 
  2. ^ a b c d e f BirdLife International (2016). "Larvivora ruficeps". IUCN Red List of Threatened Species. Version 3.1. International Union for Conservation of Nature. 2020年5月1日閲覧
  3. ^ a b HBW Alive Rufous-headed Robin”. HBW Alive. 2020年5月1日閲覧。
  4. ^ a b 我国的特产鸟类—棕头歌鸲” (PDF). Sichuan Journal of Zoology. 2020年5月1日閲覧。

関連項目[編集]

ヒタキ科

外部リンク[編集]

IUCN Red List Larvivora ruficeps(Rufous-headed Robin)