オオツルタケ

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オオツルタケ
分類
: 菌界 Fungus
: 担子菌門 Basidiomycota
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: テングタケ科 Amanitaceae
: テングタケ属 Amanita
亜属 : テングタケ亜属

Subgenus Amanita

: オオツルタケA.punctata
学名
Amanita punctata

(Cleland & Cheel) Reid

和名
オオツルタケ(大鶴茸)

オオツルタケ(大鶴茸、A.punctata)は褐色の毒キノコツルタケの変種と考えられてきたが、DNA解析によって別種であることが明らかになった。

分布[編集]

日本オーストラリアニュージーランド[1]針葉樹林広葉樹林の地上に分布する[2]

形態[編集]

径はツルタケより大きい[1]。卵形から扁平型に開く。

傘の表側の表面は粘性がなく[3]、灰褐色~暗褐色であり、周囲に長く明瞭な条線がある[3][2]。傘はときに白色の内被膜の破片が皮膜状に付着することがある[3][2]

傘の裏側のひだは白色であるが、縁はしばしば傘と同色の微粉によってふちどられる[2]。離生しやや密で、暗褐色に縁取られる[3]つばはない[2][3]

の高さは15~30㎝[4]。細長く、下方が太い[3][4]柄の基部にはさや状の白色膜質つぼがあり[2][3]、柄の表面は傘と同色[3]。柄の上部は細鱗片に覆われ[3]、成熟すると下方は暗灰色微粉状のだんだら模様になる[3][4][1]。柄は地中に深く入る[2][4]

は白色でもろく、無味無臭[3]

生態[編集]

夏~秋に、針葉樹林や広葉樹林の地上に子実体が発生する[2]菌根菌[4]

[編集]

下痢嘔吐などの[4]消化器系の中毒をおこす[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、149頁
  2. ^ a b c d e f g h 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、59頁
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 柳沢まきよし、ポケット図鑑『新版 日本のキノコ275』、文一総合出版、2022年、105頁
  4. ^ a b c d e f 保坂健太郎、小学館の図鑑NEO『[改訂版]きのこ』、小学館、2017年、70頁