TOMORROW (岡本真夜の曲)

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TOMORROW
岡本真夜シングル
初出アルバム『SUN&MOON
B面 BLUE STAR
リリース
規格 8cmCD
マキシシングル
ジャンル J-POP
時間
レーベル 徳間ジャパンコミュニケーションズ/JAPAN RECORD
作詞・作曲 作詞:岡本真夜/真名杏樹
作曲:岡本真夜
プロデュース 浅野孝已
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1995年度年間8位(オリコン)
  • オリコン歴代シングルランキング45位
  • 岡本真夜 シングル 年表
    -TOMORROW
    (1995年)
    FOREVER
    (1996年)
    ミュージックビデオ
    岡本真夜「TOMORROW」Music Video - YouTube
    テンプレートを表示

    TOMORROW」(トゥモロー)は1995年平成7年)5月10日に発売された、岡本真夜デビューシングル


    解説[編集]

    TBS系ドラマ『セカンド・チャンス』主題歌。オリコンシングルチャートでは登場8週目で週間1位を獲得。なお、このシングルが岡本にとって唯一の同チャート1位獲得曲となっている。

    「TOMORROW」がデビュー・シングルとなったが、「TOMORROW」を含めデビュー曲候補が5曲ほど存在していた[1]

    地元の1つ上のバイト仲間から恋愛などの悩みを相談され、慰めるために書かれた曲で、元々はミディアムバラードとして制作された[2]。加えて、「涙の数だけ強くなれるよ」の部分は、上京前の高知の実家で一緒に暮らした祖父の言葉[注釈 1]をヒントに作られた[2]。大手美容企業のCM曲として1994年9月に発売されることが決まりかけたが、CMタイアップの話が流れてしまい発売未定となってしまった[3]

    その後ドラマ『セカンド・チャンス』のプロデューサーである伊藤一尋がこの曲を気に入り、ドラマ主題歌に採用されることになったが「アップテンポにしてくれ」と言われたため、アレンジをガラッと変えて完成した[4][2]

    1995年1月17日兵庫県南部地震cf. 阪神・淡路大震災)の後、多くの人々が曲から「勇気をもらった」「元気づけられた」という声を貰ったという[5][6]オリコンによる累計売上は、177.3万枚で、出荷枚数は200万枚を突破する売上を記録した[7]。シングル・アルバム含め自身最大のセールスにもなった。

    岡本はこの曲で『第46回NHK紅白歌合戦』に初出場して、テレビデビューを果たした。

    1996年には第68回選抜高等学校野球大会入場行進曲に選ばれた。2003年には、日本映画ベースボールキッズ』の挿入歌として使用された。

    2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』出場者選考アンケート「スキウタ」でも紅組69位にランクインした。

    2003年発売のベストアルバム『もう一度あの頃の空を』にはAcoustic versionが収録されている。

    2012年発売のアルバム『Tomorrow』には、2011年3月11日東北地方太平洋沖地震cf. 東日本大震災)後に福島第一原子力発電所で発生した福島第一原子力発電所事故により、村外への避難を余儀なくされた福島県相馬郡飯舘村子供たちを招いて、2011年(平成23年)12月25日に、同県伊達郡川俣町で行なわれた「飯舘村 卒業・卒園式イベント」[8]の参加者約600名によるコーラスが、冒頭部に収められている[9]

    中国語でカバーした吳佩慈の「閃著淚光的決定」も大ヒットした。

    井筒和幸が監督した日本映画『のど自慢』(1999年)では、室井滋が演ずる演歌歌手が『NHKのど自慢』の本番でこの歌を歌い、合格の鐘を受けている。また、映画の中でCDシングルのジャケット写真が写るシーンがある。

    収録曲[編集]

    CD[10]
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.「TOMORROW」岡本真夜/真名杏樹岡本真夜十川知司
    2.「BLUE STAR」岡本真夜岡本真夜佐藤準
    3.「TOMORROW (オリジナル・カラオケ)」岡本真夜/真名杏樹岡本真夜十川知司
    4.「BLUE STAR (オリジナル・カラオケ)」岡本真夜岡本真夜佐藤準
    合計時間:

    ミュージックビデオ[編集]

    曲名 ミュージックビデオ
    TOMORROW 岡本真夜「TOMORROW」 - YouTube

    タイアップ[編集]

    曲名 タイアップ
    TOMORROW TBS系ドラマ「セカンド・チャンス」主題歌(1995)
    第68回選抜高等学校野球大会入場行進曲(1996)
    映画「ベースボールキッズ」挿入歌(2003)
    Yモバイル「ふてニャンNo.1への道のり篇」CMソング(2016)[11]

    楽曲の収録アルバム[編集]

    カバー[編集]

    楽曲 リリース アーティスト 収録作品 備考
    TOMORROW 1998年 吳佩慈 中国語版「閃著淚光的決定」
    広東語版「懷着笑意的決定」
    2006年 misono シングル「ラブリー♡キャッツアイ
    2008年 タイナカサチ シングル「また明日ね/code
    2010年 今井ゆうぞう(NHKおかあさんといっしょ10代目うたのおにいさん カバーアルバム「君と歩いた時間」
    2010年 稲垣潤一 カバーアルバム「男と女3 玉城千春(Kiroro)とのデュエットでカバー。
    2011年 高嶺愛花(声:早見沙織 カバーアルバム「歌う♪ラブプラス
    2012年 天海春香(声:中村繪里子 アルバム「THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER 生っすかSPECIAL 04
    2015年 華原朋美 カバーアルバム「MEMORIES 3 -Kahara Back to 1995-[12]
    2015年 Ms.OOJA アルバム「THE HITS ~No.1 SONG COVERS~
    2019年 有原翼(声:西田望見
    河北智恵(声:井上ほの花
    八月のシンデレラナインよりカバーミニアルバム「あの夏の記録(レコード)」
    2021年 ほくりくアイドル部 6th Single 「TOMORROW」
    2022年 近藤孝行 カバーアルバム『[Re:collection] HIT SONG cover series feat.voice actors 〜90's-00's EDITION〜』

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ 岡本がシンガー・ソングライターを目指して上京した後、祖父から手紙が届いた。その中に「やるからには頑張りなさい」「涙が多いのが人生だよ」との言葉が書かれており、これがヒントになった。岡本は後に、「苦労の多かった祖父からの励ましの言葉は、私の胸に響きました」と回想している。

    出典[編集]

    1. ^ “岡本真夜が明かす、大ヒットソング「TOMORROW」制作秘話「自分のなかで何年も葛藤を抱えていました」”. TOKYO FM+ (ジグノシステムジャパン株式会社). (2023年3月12日). https://news.audee.jp/news/RSQRvbz9Xc.html?showContents=detail 2023年3月13日閲覧。 
    2. ^ a b c 週刊女性2023年8月1日号・人間ドキュメント「涙の数だけ強くなれた~岡本真夜」p40- 46
    3. ^ 岡本真夜「TOMORROW」度重なった発売延期”. 日刊スポーツ. 2021年8月1日閲覧。
    4. ^ <インタビュー>TOMORROWから25年 岡本真夜が描く明日とは”. Billboard Japan. 2021年8月1日閲覧。
    5. ^ 岡本真夜 - 最新ニュース』(プレスリリース)日本クラウン、2012年https://www.crownrecord.co.jp/s/c01/artist/okamoto/news2017年5月5日閲覧 
    6. ^ “岡本真夜、決意込めた新作で「TOMORROW」セルフカバー”. 音楽ナタリー. (2011年12月27日). https://natalie.mu/music/news/61914 2017年5月5日閲覧。 
    7. ^ 長田暁二『歌謡曲おもしろこぼれ話』社会思想社、2002年、318頁。ISBN 4-390-11649-5
    8. ^ 伊勢谷友介が代表を務めるリバースプロジェクトが主催。
    9. ^ 岡本真夜、「TOMORROW」セルフカバーに被災者600名のコーラスを収録”. ライブドア (2012年2月7日). 2012年3月17日閲覧。
    10. ^ 岡本真夜/Tomorrow”. Apple Music. 2021年7月1日閲覧。
    11. ^ 岡本真夜. “YモバイルのCMで「TOMORROW」が流れます”. 2021年8月1日閲覧。
    12. ^ 華原朋美、新作は95年J-POPカバー “本家”シャ乱Qはたけ・大黒摩季と共演”. ORICON STYLE (2015年10月9日). 2015年10月9日閲覧。

    関連項目[編集]

    外部リンク[編集]