日本とアンティグア・バーブーダの関係

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日本とアンティグア・バーブーダの関係
JapanとAntigua and Barbudaの位置を示した地図

日本

アンティグア・バーブーダ

日本とアンティグア・バーブーダの関係(にほんとアンティグア・バーブーダのかんけい、英語: Japan–Antigua and Barbuda relations) では、日本アンティグア・バーブーダの関係について概説する。

両国の比較[編集]

アンティグア・バーブーダの旗 アンティグア・バーブーダ 日本の旗 日本 両国の差
人口 9万7118人(2019年)[1] 1億2626万人(2019年)[2] 日本はアンティグア・バーブーダの約1300倍
国土面積 440 km²[3] 37万7972 km²[4] 日本はアンティグア・バーブーダの約859倍
首都 セントジョンズ 東京都
最大都市 セントジョンズ 東京都区部
政体 立憲君主制 民主制議院内閣制[5]
公用語 英語 日本語事実上
国教 なし なし
GDP(名目) 16億6196万米ドル(2019年)[6] 5兆819億6954万米ドル(2019年)[7] 日本はアンティグア・バーブーダの約3057.8倍
地図

歴史[編集]

1981年11月1日にアンティグア・バーブーダイギリスから独立すると、同月6日には日本はこれを承認。およそ一年後の1982年10月4には外交関係が樹立した。1984年より日本側は在トリニダード・トバゴ日本国大使館が同国を兼轄している。一方、アンティグア・バーブーダ側は大使館を未設置。ただし1997年5月に在東京アンティグア・バーブーダ名誉領事館を設置して、1997年7月より駐日大使を任命した[3][8]

2017年9月、カリブ海に超大型ハリケーン・イルマが襲来。アンティグア・バーブーダは最大の被害国の一つとなり、子供一人が死亡したうえ、バーブーダ島の全域が冠水、建造物95%に何らかの被害を受けて「ほぼ居住不可能」と報じられた[9]。これを受け日本政府は友好国としてアンティグア・バーブーダに緊急援助や人道支援を実施している[10]

現況[編集]

日・アンティグア・バーブーダ外相会談(2021年8月)

地理的に遠く、歴史的に接点が少ない。また両国は経済規模が大きく異なっており、経済援助を除けば交流が少ないのが現状である。アンティグア・バーブーダを訪れた日本要人は少ない[3]。ただし2006年にはアンティグア・バーブーダの首相として初めてボールドウィン・スペンサーが訪日して小泉純一郎首脳会談を実施し[11]、両国の関係強化を図っている。2014年には安倍晋三総理大臣としてトリニダード・トバゴを訪問し、現地で当時首相であったガストン・ブラウンと会談を行っている[12]捕鯨問題については、当初は強固な反捕鯨国であったが、現在では日本の立場を支持する国家である[13]

経済面では、ガストン・ブラウンは日本のアベノミクスを真似て経済活性化政策「ガストノミクス」を推し進めている[12]。しかしその取り組みはまだ不十分として日本に支援を求めており、実際に日本はアンティグア・バーブーダに70億円以上(2016年までの累計)の経済支援を実施した同国の主要援助国となっている[3]。主要な支援内容は、災害とくにハリケーンアンティグア・バーブーダは脆弱である事から環境防災面での支援と、水産センターの建設や水産関連機材の供与といった水産面での支援である[14]

貿易は、日本の大幅な赤字が継続している。2018年のアンティグア・バーブーダの対日貿易輸出額は307億円に対し、輸入額は20.4億円であった。輸出品は主に蒸留酒で、イングリッシュ・ハーバーといった銘酒が知られている。主要な輸入品は自動車である[3]

文化的交流としては、2000年に日本文化紹介派遣が実施され、独楽といった伝統的な日本玩具の紹介と実演が行われた[3]

外交使節[編集]

駐アンティグア・バーブーダ日本大使[編集]

在トリニダード・トバゴ大使が兼轄

駐日アンティグア・バーブーダ大使[編集]

  1. アンソニー・リバプール(本国常駐、1997年~、信任状捧呈は2008年1月9日[15]

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • アンティグア・バーブーダ(Antigua and Barbuda)基礎データ基礎データ 外務省

関連項目[編集]

外部リンク[編集]