ダールグレン体系

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ダールグレン体系(ダールグレンたいけい、Dahlgren system)は、1980年代にロルフ・ダールグレンらが発表した、被子植物分類体系である。

クロンキスト体系などと同じく、ストロビロイド説に基づいて提唱された。R・ダールグレンおよびその死後に妻ガートルード (Gertrude) が引き継いでまとめた。

特徴[編集]

R・ダールグレン自身が単子葉植物の専門家でもあり、従来ユリ科などとしてまとめられることが多かった群を、レベルまで分類し、さらに多数のに分けた。特にキジカクシ目という分類群は、その後分子系統学に基づいて提唱されたAPG体系でも(ダールグレンの提唱したものと一部ずれるが)採用され、進化系統を反映したものといえる。

分類階級としては、双子葉類がモクレン亜綱、単子葉類がユリ亜綱とされ、また、目の上に上目が設けられている(この「上目」がクロンキスト体系の「亜綱」にほぼ対応する部分もある)。クロンキスト体系ほど普及はしなかったが、部分的に採用した文献も多い。

以下詳細を示す。

モクレン綱 Magnoliopsida[編集]

モクレン亜綱 Magnoliidae[編集]

モクレン上目 Magnolianae[編集]

スイレン上目 Nymphaeanae[編集]

キンポウゲ上目 Ranunculanae[編集]

ナデシコ上目 Caryophyllanae[編集]

タデ上目 Polygonanae[編集]

イソマツ上目 Plumbaginanae[編集]

アオイ上目 Malvanae[編集]

スミレ上目 Violanae[編集]

ツバキ上目 Theanae[編集]

サクラソウ上目 Primulanae[編集]

バラ上目 Rosanae[編集]

ヤマモガシ上目 Proteanae[編集]

フトモモ上目 Myrtanae[編集]

ミカン上目 Rutanae[編集]

ブドウ上目 Vitanae[編集]

ビャクダン上目 Santalanae[編集]

ツチトリモチ上目 Balanophoranae[編集]

ウコギ上目 Aralianae[編集]

キク上目 Asteranae[編集]

ナス上目 Solananae[編集]

ツツジ上目 Ericanae[編集]

ミズキ上目 Cornanae[編集]

シレンゲ上目 Loasanae[編集]

リンドウ上目 Gentiananae[編集]

シソ上目 Lamianae[編集]

ユリ亜綱 Liliidae[編集]

オモダカ上目 Alismatanae[編集]

ホンゴウソウ上目 Triuridanae[編集]

サトイモ上目 Aranae[編集]

ユリ上目 Lilianae[編集]

パイナップル上目 Bromelianae[編集]

ショウガ上目 Zingiberanae[編集]

ツユクサ上目 Commelinanae[編集]

ヤシ上目 Arecanae[編集]

パナマソウ上目 Cyclanthanae[編集]

タコノキ上目 Pandananae[編集]