ザウジ

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マヨット島(赤印がザウジ小郡)

座標: 南緯12度47分20秒 東経45度16分14秒 / 南緯12.78876度 東経45.27048度 / -12.78876; 45.27048 ザウジDzaoudzi)は、フランス海外県マヨットの都市(コミューン)。人口15,339人。マヨット属島であるプチトテール(小島)西部に位置し、現在の首都であるマムズとは海を隔てて対岸に位置する。1960年まではコモロ諸島全体の首都であり、1977年まではマヨット島の首都であった。なお、法律上の首都は現在もザウジに置かれている[1]

ザウジ小郡[編集]

ザウジ小郡は、島の北部を占める小郡であり、コミューンはザウジ1つのみである。北部にある火口湖のジアニ湖が観光地として知られている[2]

歴史[編集]

フランスが19世紀にマヨット島を領有した際にザウジに官庁を置き、コモロの残り3島をフランスが支配下に置いた際、ザウジにあった官庁に諸島全体を管轄させたため、ザウジが諸島全体の首都となった。しかしザウジの位置するプチトテールは岩でできた小さな島であり、交通不便な上手狭であったため、1960年に首都はグランドコモロ島のモロニに移転した[3]。その際にマヨットでは雇用が失われ、最大の島・グランドコモロに対する不満が爆発し、これが原因で1975年、マヨットは他3島と袂を分かち、フランス領にとどまることとなった。一方マヨットでも新首都建設が進み、1977年、マヨットの首都はマムズに移った。

出典[編集]

  1. ^ Histoire et Géographie” (フランス語). www.mayotte.gouv.fr (14/08/2015). 2022年10月16日閲覧。
  2. ^ マイヨット”. フランス観光開発機構公式サイト. 2012年12月17日閲覧。
  3. ^ エルヴェ・シャニュー、アリ・ハリブ著、花渕馨也訳「コモロ諸島」白水社、2001年8月10日、ISBN 978-4560058428 p81