オーストリア航空

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オーストリア航空
Austrian Airlines
IATA
OS
ICAO
AUA
コールサイン
AUSTRIAN
法人番号 6700150004591 ウィキデータを編集
設立 1957年
ハブ空港 ウィーン国際空港
焦点空港 インスブルック空港
グラーツ空港
ザルツブルク空港
マイレージサービス Miles & More
会員ラウンジ HON Circle, Senator Lounge, Business Lounge
航空連合 スターアライアンス
親会社 Deutsche Lufthansa AG
保有機材数 83機
就航地 130都市
本拠地  オーストリア共和国
ニーダーエスターライヒ州
シュベヒャート
代表者 アネッテ・マン (CEO)[1]
外部リンク https://www.austrian.com/
テンプレートを表示
オーストリア航空の本部

オーストリア航空(オーストリアこうくう、Austrian Airlines AG)は、オーストリア共和国の国際航空会社

概要[編集]

ウィーン国際空港ハブ空港としている。オーストリアのいわゆる「フラッグ・キャリア」であるが、資本関係としてはルフトハンザドイツ航空の傘下にある。オーストリアの公用語・ドイツ語でのオーストリアの国名は"Österreich"(2レターコードはドイツ語国名を元にしている)であるが、社名は英語名を使用している。

マイレージプログラムは旧スイス航空が運営していた「クオリフライヤー」に加盟していたが脱退した。その後、スターアライアンス加盟を機にルフトハンザ航空のプログラムである「Miles & More」に統合された。

航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している。[2][3]

2016年9月まで日本へは成田国際空港に乗り入れ、日本人クルーも乗務していた。営業事務所は東京都港区にあった。なお、2018年5月15日より成田 - ウィーン線を再開、週5便で運航している(但し成田発は翌16日)。[4]

歴史[編集]

  • 1957年9月30日:エア・オーストリアとオーストリアン・エアウェイズの合併で誕生。翌年にロンドン及びチューリッヒ線を開設する。
  • 1989年7月16日:3社(アエロフロート全日本空輸)共同運航で、ウィーン - モスクワ - 成田線を開設する。エアバスA310で運航する。
  • 1994年:ウィーン - 関西線を開設する。
  • 1997年:ラウダ航空を傘下に収める[5]
  • 2000年:航空連合スターアライアンスに加盟する。
  • 2008年12月:ルフトハンザドイツ航空がオーストリア航空グループの株式41.56パーセントを取得し、ルフトハンザ・グループに入る事が明らかになった[6]
  • 2009年9月3日:ルフトハンザドイツ航空が株式の90%以上を取得し、オーストリア航空を買収した[7][8]
  • 2012年:ラウダ航空を統合する[9]
  • 2015年
    • 4月1日:チロリアン航空を統合し、新ブランド・アイデンティティを発表する。新戦略で欧州域内運賃もサービスに対する追加料金を課金するモデルへ刷新する[10]
    • 6月3日:2016年3月頃から開始していた中距離路線の機材更新検討を、フォッカー製の機材からエンブラエルへの切り替えを取締役会で決定する。導入するエンブラエル機はいずれもルフトハンザ・シティーラインで運用されているERJ-195で、2009年から2012年に製造されたもので、機齢平均4年の機体となる。
    • 11月25日:エンブラエル機導入で余剰機となるフォッカー機を、オーストラリアのアライアンス・エアラインに売却する事を決定する。この売却費用の550万ドル分はアライアンス・エアラインの株式での取引となり、オーストリア航空はアライアンス・アビエーションの株主となった。
  • 2016年
    • 4月6日:日本経済の停滞と円安による価格競争の激化により、不採算路線となったウィーン - 東京線の廃止を発表する。最終便はウィーン発2016年9月3日と東京発翌4日となる。[11][12]
    • 9月4日:東京/成田発をもって、日本発着路線の運行を終了。翌日、香港線を開設。
  • 2018年
    • 5月15日:東京/成田発による日本発着路線の運航再開(但し成田発は翌16日)[4]

保有機材[編集]

運用機材[編集]

2023年10月現在、オーストリア航空の機材は以下の通りである。

オーストリア航空 運航機材一覧[13]
機材 運用機数 発注機数 座席数 備考
B E+ E 合計
エアバスA320-200 29 1 42 - 132 174
36 144 180
エアバスA320neo 4 1 36 - 144 180
エアバスA321-100 3 - 32 - 152 200
エアバスA321-200 3 - 32 - 152 200
ボーイング767-300ER 3 - 24 30 157 211 787-9に置き換え予定
ボーイング777-200ER 6 - 32 40 258 330
ボーイング787-9 - 10 No Data 2024年より導入[14]
767と777を置き換え予定
エンブラエル ERJ-195 17 - 8 - 104 120
65 12

退役機材[編集]

就航路線[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Austrian Airlines New CEO: All You Need To Know About Annette Mann”. Simple Flying (2022年2月23日). 2022年4月21日閲覧。
  2. ^ 日本発着路線をもつアルテア利用航空会社 (2015年6月現在)”. 2015年9月26日閲覧。
  3. ^ Airlines using Amadeus” (英語). アマデウスITグループ. 2015年9月27日閲覧。
  4. ^ a b オーストリア航空、東京/成田〜ウィーン線の運航再開 来年5月から週5便Traicy 2017年7月6日
  5. ^ 1957~1997 「こだわりのエアラインガイド改訂版」イカロス出版
  6. ^ Austrian Airlines takes off into new future with Lufthansa”. ルフトハンザドイツ航空 (2008年12月5日). 2009年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月6日閲覧。
  7. ^ ルフトハンザ、オーストリア航空を月内グループ傘下に[リンク切れ] - 日本経済新聞
  8. ^ ルフトハンザが欧州最大に オーストリア航空を買収”. 共同通信 (2009年9月3日). 2015年5月6日閲覧。
  9. ^ オーストリア航空、737の退役完了 中距離機材はA320ファミリーに統一” (2013年4月3日). 2015年5月6日閲覧。
  10. ^ オーストリア航空、新ブランド発表 「myAustrian」に塗装を変更” (2015年4月2日). 2015年5月6日閲覧。
  11. ^ オーストリア航空、日本撤退を発表” (2016年4月6日). 2016年4月6日閲覧。
  12. ^ オーストリア航空、9月に日本から撤退 Travel vision, 2016年4月7日
  13. ^ https://www.austrian.com/Info/Flightinformation/OurFleet.aspx?sc_lang=ja&cc=JP”. www.austrian.com. 2019年10月3日閲覧。
  14. ^ オーストリア航空、ボーイング787-9型機を10機導入

関連項目[編集]

  • ニキ・ラウダ - ラウダ航空設立者。
  • ニキ航空 - ニキ・ラウダが、ラウダ航空をオーストリア航空へ譲渡後に立ち上げた航空会社。
  • スロバキア航空 - スロバキア政府100%出資のフラッグ・キャリア。民営化にともない2005年にオーストリア航空傘下に入ったが、簿外債務の発覚で2007年に経営破綻した。

外部リンク[編集]