古谷一行

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ふるや いっこう
古谷 一行
本名 古谷 一行(ふるや かずゆき)
生年月日 (1944-01-02) 1944年1月2日
没年月日 (2022-08-23) 2022年8月23日(78歳没)
出生地 日本の旗 日本東京都台東区
(出身は豊島区
死没地 日本の旗 日本東京都
身長 170 cm
血液型 O型
職業 俳優
ジャンル 映画舞台テレビドラマ
活動期間 1967年 - 2022年
活動内容 1964年俳優座養成所入所(16期生)
1967年:俳優座入団
1969年:映画『新選組
1970年:『
1977年:『横溝正史シリーズ
1986年:『混浴露天風呂連続殺人
1992年:『木曜日の食卓
2004年:『北ホテル』シリーズ
配偶者 既婚(1973年 -2022年)
著名な家族 降谷建志(長男)
MEGUMI(元義娘〈長男の元妻〉)
降谷凪(孫)
事務所 フロム・ファーストプロダクション
公式サイト プロフィール
主な作品
テレビドラマ
華やかな荒野
古谷一行の金田一耕助シリーズ
やる気満々
混浴露天風呂連続殺人
オレゴンから愛
木曜日の食卓
秀吉
失楽園
北ホテル
ひよっこ
 
受賞
京都市民映画祭テレビ部門男優賞
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古谷 一行(ふるや いっこう、1944年昭和19年〉1月2日 - 2022年令和4年〉8月23日)は、日本俳優。本名:古谷 一行(ふるや かずゆき)[1]フロム・ファーストプロダクション所属。

1970年代から2000年代にかけての数多くのサスペンスドラマで主演を務め、人気を博した。

来歴・人物[編集]

東京都出身。大塚写真館の長男[2]東京都立板橋高等学校を経て、弁護士を目指して[2]中央大学法学部卒業。

大学在学中、俳優座養成所第16期[3]を経て俳優生活を開始[4]

1977年からの『横溝正史シリーズ・名探偵金田一耕助シリーズ』などでの主人公・金田一耕助役を一貫して演じ、当たり役となる(2019年12月21日には、NEWS加藤シゲアキが金田一耕助を演じる『悪魔の手毬唄〜金田一耕助、ふたたび〜』に磯川常次郎警部役で出演し、加藤と古谷の新旧金田一役俳優の共演が実現[5]。磯川を演じることについて古谷は「最初は戸惑いましたが、年を重ね、今の自分が金田一のバディである磯川警部を演じたらどうなるのか次第に興味が沸いて、ぜひやってみようかなと思いお受けしました」と話している)。

1982年から2007年までの25年間、『土曜ワイド劇場』では「混浴露天風呂連続殺人」シリーズの主役・左近太郎役を演じて再び当たり役となる。ゲスト出演した浅井理恵からは不倫を暴露されるが、迅速に謝罪会見し話題となった。

1985年、日本テレビ系「火曜サスペンス劇場[6]にて放送の『松本清張スペシャル・わるいやつら』で主演に招かれ[7]松本清張原作の現代劇ドラマに初主演を果たす。以降、2002年まで同枠で『松本清張スペシャル』シリーズ12作に主演[8]を果たした他、最後の清張作品出演となった翌2003年の『霧の旗』(TBS系)など、他局での清張作品も含めて、松本清張作品出演の合計数は全17作にのぼり、清張原作ドラマには欠かせない俳優としても活躍した。

長男はDragon Ashのボーカルを務める降谷建志。Dragon Ashのアルバム『Viva La Revolution』(1999年)のTVCFに父の古谷が出演したり、古谷が主演・プロデュースを務めた映画『手紙』(2003年作品)では父子共演を果たした。建志の元妻はタレントで女優のMEGUMI。建志とMEGUMIの長男(古谷の孫)の降谷凪も俳優としてデビューしている。

2011年肺がんであることを公表し、切除手術を受け、翌年復帰したものの、脳への転移が判明して放射線治療を受けるなど闘病を続けていた。さらに胃がんにより胃を全摘していたことも没後に建志により明らかにされた。亡くなる2年前からは体調不良を理由に公の場に姿を見せていなかったが、本人は復帰に向けてトレーニングを続けていたという[9]

2022年8月23日、東京都内の病院で亡くなった。78歳だった。訃報は同年9月2日、古谷の所属事務所であるフロム・ファーストプロダクションが公表した[10][11]

出演[編集]

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

ビデオ作品[編集]

  • 空想科学任侠伝 極道忍者ドス竜(1990年) - 「忍道組」五代目組長

舞台[編集]

CM[編集]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

発売日 規格 規格品番 タイトル 作詞 作曲 編曲
PANAM
1976年4月25日 EP ZP-15 A 燕の来る頃に 喜多條忠 伊勢正三 萩田光雄
B 風のあとを 東郷和声
1977年 EP ZP-26 A さすらい人のように みなみらんぼう 東郷和声 小笠原寛
B 絵描きの部屋 寺尾聡
1978年4月5日 EP ZP-36 A 三軒茶屋 喜多條忠 東郷和声 国吉良一
B 青春のかげり みなみらんぼう 古谷一行
1978年 EP ZP-42 A パープル・オニオン[注釈 1] 山川啓介 東郷和声 渡辺博也
B 思い出日和
1979年 EP ZP-44 A 独り飲み 喜多條忠 古谷一行 渡辺博也
B 会話がとだえて
1980年9月5日 EP CWP-4 A あきらめの街 喜多條忠 きくち寛 渡辺博也
B 夕空の汽笛 山川啓介 古谷一行
VAPレコード
1981年10月 EP 10013-07 A 17才の頃[注釈 2] 市場馨 渡辺博也
B 思えば遠くへ来たもんだ[注釈 3] 武田鉄矢 山木康世 渡辺博也
1982年4月 EP 10029-07 A 各駅停車 喜多條忠 石山恵三 青木望
B 遠くへ行きたい 永六輔 中村八大
1982年5月 EP 10041-07 A [注釈 4] 佐藤三樹夫 渡辺博也
B 風のかがやく日 広田文男 渡辺博也
1983年 EP 10071-07 A 糸電話[注釈 5] 山川啓介 伊勢正三 青木望
B 見えない雨の降る街を
クラウンレコード
1998年8月26日 8cmCD CRDN-560 A 地球最後の日[注釈 6] なかにし礼 小林亜星 川村栄二
B 地球最後の日(カラオケ) -

アルバム[編集]

オリジナル・アルバム[編集]

発売日 規格 規格品番 アルバム
PANAM
1974年 LP GW-4027 古谷一行ファースト・アルバム〜言い忘れたさよなら
No. タイトル 時間
A面 1 ほろ苦いあの頃
2 そよ風のほほえみ
3 わかれ
4 絵描きの部屋
5 名前も知らない恋人へ
B面 1 あてのない旅
2 さすらい人のように
3 風のあとを
4 妹に
5 燕の来る頃に
6 言い忘れたさよなら
1995年11月1日 CD CRCP-147
1978年 LP GW-4038 蒼き星に向って…0:45
No. タイトル 時間
A面 1 春をひとつまみ
2 三軒茶屋
3 青空じいさん
4 あなたに帰る
5 乾いた球根
B面 1
2 誰かに
3 北窓の風景
4 ひつじ千匹
5 青春のかげり
6 北からの手紙


1995年11月1日 CD CRCP-148
1979年 LP GWS-4004 遊歩道〜古谷一行サードアルバム
No. タイトル 時間
A面 1 ながい一日
2 独り飲み
3 ありふれた愛の唄
4 不精者の旅
5 会話がとだえて
B面 1 パープル・オニオン
2 ブラディー・マリー
3 幸福のかけら
4 素敵な人
5 思い出日和
6 さよなら
1980年9月5日 LP GWP-1001 LIFE IS DANCE〜古谷一行アルバム4
No. タイトル 時間
A面 1 LIFE IS DANCE
2 春はあの娘のなんだろう
3 梅雨があけたら
4 夕空の汽笛
5 あきらめの街
B面 1 ヘイ・ウェイター
2 明日も北に向う
3 陽炎
4 新宿あたりじゃ今夜も祭り
5 おくらないよ
VAPレコード
1983年1月 LP 30057-28 ITODENWA〜糸電話
No. タイトル 時間
A面 1 17才の頃
2 君のいた季節
3 見えない雨が降る街で
4 糸電話
5 もう何も
B面 1 星降る街に
2 黄昏からきみへ
3 風のかがやく日
4 心の扉
5

ライブ・アルバム[編集]

発売日 規格 規格品番 アルバム
1979年 LP GWS-4005 LIVE LOVE IKKO

※ 演奏:ムーンライダーズ

No. タイトル 時間
A面 1 あてのない旅
2 乾いた球根
3 ブラディー・マリー
4 北窓の風景
5 ありふれた愛の歌
6 独り飲み
7 春をひとつまみ
B面 1 メドレー
2 思い出の渚
3 白いサンゴ礁
4 海は恋してる
5 思い出日和
6 幸福のかけら
7 さよなら
8 名前を知らない恋人へ

ベスト・アルバム[編集]

発売日 規格 規格品番 アルバム
1981年12月 LP GWP-1016 ベスト・アルバム IKKOBEST
2004年9月17日 CD CRCP-20357 ゴールデン☆ベスト
No. タイトル 時間
1 思えば遠くへ来たもんだ
2 17才の頃
3 糸電話
4 見えない雨が降る街で
5 春をひとつまみ
6 ひつじ千匹
7 独り飲み
8 パープル・オニオン
9 あきらめの街
10 さすらい人のように
11 絵描きの部屋
12 ほろ苦いあの頃
13 妹に
14 ながい一日
15 ブラディー・マリー
16 幸福のかけら
17 さよなら
18 燕の来る頃に
19 風のあとを
20 地球最後の日
21

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ テレビドラマ「アヒル大合唱」(TBS系)主題歌。
  2. ^ テレビドラマ「続・思えば遠くへ来たもんだ」(TBS系)挿入歌。
  3. ^ テレビドラマ「続・思えば遠くへ来たもんだ」(TBS系)主題歌。
  4. ^ テレビドラマ「ある日突然恋だった」(TBS系)主題歌。
  5. ^ テレビドラマ「名探偵金田一耕助の傑作推理シリーズ」(TBS系)主題歌。
  6. ^ デュエット:瀬川瑛子

出典[編集]

  1. ^ 読売新聞 2022年9月3日 34面掲載
  2. ^ a b 「『むかし弁護士志望いま役者 古谷一行』」『スタア』1975年7月号、平凡出版、22頁。 
  3. ^ 須永慶 (2022年9月11日). “同期がまた一人逝ってしまった”. 須永慶のホームページ. お知らせ. 2022年9月19日閲覧。
  4. ^ 古谷一行さん、輝きを放っていた最後の舞台 20年1月、草なぎ剛と見事な丁々発止のやりとり”. 日刊スポーツ (2022年9月3日). 2022年9月3日閲覧。
  5. ^ ““金田一”加藤シゲアキの相棒は古谷一行! 新旧探偵が夢の共演”. サンケイスポーツ (産業経済新聞社). (2019年12月2日). https://www.sanspo.com/article/20191202-YMCAWI4JUFN4TNY2XENHDB45ZY/ 2019年12月2日閲覧。 
  6. ^ 別表の通り、既に1981年に同枠には初出演していた
  7. ^ 主演予定だった田村正和が入院したため、急遽古谷が代打主演に招かれた
  8. ^ 85年〜97年まで、91年・95年以外は同シリーズ作品が放送されており、その後5年ぶりの放送になった2002年『事故』が最終作。同シリーズ以外にも92年に「松本清張作家生活40周年記念」として放送の『たづたづし』にも主演したため、同枠での清張作品は全13作。
  9. ^ 降谷建志「胃がんで胃を全部取っていて抗がん剤も止めていたからね」父・古谷一行さん急逝に沈痛 - Sponichi Annex 2022年9月2日
  10. ^ 古谷一行(Furuya Ikko) FROM FIRST”. www.from1-pro.jp. 2022年9月2日閲覧。
  11. ^ 俳優の古谷一行さん死去 多くのテレビドラマや舞台で活躍 78歳 - NHK NEWS WEB 2022年9月2日
  12. ^ 幻のささやき - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇”. テレビドラマデータベース. 2024年2月2日閲覧。
  13. ^ あした泣く”. テレビドラマデータベース. 2023年8月16日閲覧。
  14. ^ “福山雅治×石田ゆり子「マチネの終わりに」に伊勢谷友介、桜井ユキ、古谷一行ら出演”. 映画ナタリー. (2019年5月22日). https://natalie.mu/eiga/news/332337 2019年5月22日閲覧。 
  15. ^ “深川麻衣、1月公開の主演作「おもいで写眞」で高良健吾や香里奈と共演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2020年10月28日). https://natalie.mu/eiga/news/403929 2020年11月9日閲覧。 
  16. ^ “人生の最後は親孝行を。小山慶一郎、話題のドラマ『ロス:タイム:ライフ』舞台版に主演”. チケットぴあ. (2008年2月8日). https://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=200802070004 2022年9月18日閲覧。 
  17. ^ スタッフ&キャスト - Bunkamura 20周年記念企画 雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた”. Bunkamura. 2022年9月18日閲覧。
  18. ^ “白井晃が問題作「マハゴニー市の興亡」に挑む、山本耕史やマルシアら出演”. ステージナタリー. (2016年4月27日). https://natalie.mu/stage/news/185209 2016年4月27日閲覧。 
  19. ^ “草彅剛が舞い踊り、華麗に独裁者へとのし上がる 音楽劇『アルトゥロ・ウイの興隆』いよいよ開幕”. SPICE (イープラス). (2020年1月11日). https://spice.eplus.jp/articles/263708 2022年9月18日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]