デヴィッド・ゲイツ

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デヴィッド・ゲイツ
出生名 David Gates
生誕
ジャンル
職業
  • ロック・ミュージシャン
担当楽器 ベースギターキーボード
活動期間
共同作業者 ブレッド
デヴィッド・ゲイツ(1973年)

デヴィッド・ゲイツ(David Gates 1940年12月11日 - )は、アメリカ合衆国オクラホマ州タルサ出身のミュージシャン。1970年代に名を馳せたソフト・ロックバンド、ブレッドのリーダー。作詞作曲プロデュースアレンジベースギターキーボードヴォーカル担当。

略歴[編集]

父親がタルサのオーケストラ指揮者、母親も音楽教師という家庭環境で育った。ハイスクールに進学する頃には既に多くの楽器をマスターしており、レオン・ラッセルとアクセンツというバンドを結成して、タルサに来たチャック・ベリーなどのプロ・ミュージシャンのバックバンドとして活動したこともあった[1]

1959年ロスアンゼルスにてシングル・レコード"Swingin' Baby Doll"で本格的にソロ・デビュー。スクリーン・ジェムスの音楽出版部だったスクリーン・ジェムス・コロンビアと専属契約し、ブリル・ビルディング系ミュージシャンのソングライタープロデューサーアレンジャーセッション・ミュージシャンとして活動していた。1963年に全米3位になったマーメイズ"Popsicles And Icicles"は彼の作品である。他にモンキーズアン・マーグレットコニー・スティーブンスブレンダ・リーキャプテン・ビーフハート・アンド・ヒズ・マジック・バンド[注釈 1][2]ボビー・ヴィージョニー・クロフォードグレン・ヤーブローなど数多くのアーティストやシンガーに楽曲を提供した[3][4]

1967年、ラッセルに紹介され、ロブ・ロイヤーが率いたプレジャー・フェア (The Pleasure Fair) というフォークロック・バンドのプロデュースとアレンジを担当。この仕事がきっかけで、1968年にブレッドが結成された。

ブレッドでは、ロック・サウンドと美しいメロディー・ラインをミックスさせたポップな楽曲「イフ」、「二人の架け橋」など、自作のヒットを連発した。

1971年の映画『バニシング・ポイント』の中で、デラニー&ボニー&フレンズの一員としてキーボードを弾いているシーンがある。

1973年、初のソロ・アルバムを発表する。

1977年リチャード・ドレイファス主演のワーナー・ブラザース映画『グッバイガール』の主題歌「グッバイガール」を手がけて自ら歌った。同曲は全米15位のヒットとなった。

ブレッド解散後、バック・メンバーにラリー・ネクテルマイク・ボッツを起用して[5]David Gates & Breadの名義でソロのライブ活動を行った。これに対してジェイムス・グリフィンは訴訟を起こした。この訴訟は1984年に解決したが、この期間、ブレッドの印税は差し止められた。

1998年、第16回コモンウェルスゲームズの公式テーマ曲"Standing In The Eyes Of The World"を担当した[6]

計7作のソロ・アルバムを発表。2007年以降はリタイア状態となっている。

ディスコグラフィ[編集]

アルバム

  • First (1973年10月)
    1. Sail Around the World (僕と夢の国)
    2. Sunday Rider
    3. Soap (I Use The)
    4. Suite: Clouds, Rain (組曲:遥かなる愛の道〜雨)
    5. Help Is on the Way (助けはもうそこまで)
    6. Ann
    7. Do You Believe He's Comin' (彼が来るのを信じるかい)
    8. Sight and Sound
    9. Lorilee
  • Never Let Her Go (誓いの明日) (1975年1月)
    1. Never Let Her Go (誓いの明日)
    2. Angel
    3. Playin’ on My Guitar (僕のギター)
    4. Watch Out
    5. Part Time Love
    6. Chain Me
    7. Light of My Life (人生の光)
    8. Someday
    9. Greener Days
    10. Strangers
  • Goodbye Girl英語版(グッバイガール)(1978年6月)
    1. Goodbye Girl (グッバイガール)
    2. Took the Last Train
    3. Overnight Sensation
    4. California Lady
    5. Ann
    6. Drifter
    7. He Don't Know How to Love You (きみを愛する方法)
    8. Clouds Suite (組曲:遥かなる愛の道)
    9. Lorilee
    10. Part-Time Love
    11. Sunday Rider
    12. Never Let Her Go (誓いの明日)
  • Falling In Love Again (もう一度) (1979年12月)
    1. Can I Call You (ひとりぼっちの夜)
    2. Where Does The Lovin' Go (愛は何処へ)
    3. 20th Century Man (20世紀の男)
    4. She Was So Young (青春のあやまち)
    5. Silky (絹のときめき)
    6. Falling In Love Again (もう一度)
    7. Starship Ride
    8. Chingo
    9. Sweet Desire (甘い罠)
    10. The Rainbow Song
  • Take Me Now (1981年8月)
    1. It's You
    2. Take Me Now
    3. She's A Heatbreaker (彼女はハートブレイカー)
    4. This Could Be Forever
    5. Come Home For Christmas
    6. Still In Love (このままでいつまでも)
    7. Vanity
    8. Nineteen On The Richter Scale (僕のときめき19度)
    9. Lady Valentine
    10. It's What You Say
  • Love Is Always Seventeen (1994年)
    1. Avenue of Love
    2. Love Is Always Seventeen
    3. Ordinary Man
    4. I Will Wait for You (待っているよ)
    5. Save This Dance for Me (このダンスは僕と踊って)
    6. No Secrets in a Small Town (小さな町)
    7. Heart, It's All Over
    8. I Don't Want to Share Your Love (僕だけの恋人でいて)
    9. I Can't Find the Words to Say Goodbye (さよならは言えない)
    10. Dear World
    11. Thankin' You Sweet Baby James
  • The David Gates Songbook (2002年11月26日)
    1. Make It With You (二人の架け橋)
    2. Find Me
    3. Baby I'm A Want You (愛の別れ道)
    4. I Can't Play The Songs
    5. If
    6. Love Is Always Seventeen
    7. It Don't Matter To Me (気にしないで)
    8. The Mustang
    9. Everything I Own (涙の想い出)
    10. Mirror, Mirror
    11. Lost Without Your Love (愛のかけら)
    12. This Could Be Forever
    13. Aubrey
    14. Sail Around The World (僕と夢の国)
    15. Part Time Lover
    16. Sweet Surrender
    17. Goodbye Girl (グッバイガール)
    18. Never let Her Go (誓いの明日)
    19. Diary
    20. The Guitar Man

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ A&Mレコードからのデビュー・シングルとセカンド・シングルのプロデュースを担当した。セカンド・シングルの'Moonchild'は、彼の作品である。

出典[編集]

  1. ^ VANDA 28 18頁参照(2002年)VANDA編集部
  2. ^ Barnes, Mike (2011). Captain Beefheart: The Biography. London: Omnibus Press. pp. 22-23. ISBN 978-1-78038-076-6 
  3. ^ Golden Pops American Pop Early Years 79頁 2003年 株式会社シンコー・ミュージックISBN 4-401-61824-6
  4. ^ VANDA 15 30~33頁、VANDA 16 38~41頁参照(1994年)VANDA編集部
  5. ^ https://www.youtube.com/watch?v=vilcIuSwvYg
  6. ^ https://www.youtube.com/watch?v=k4k3Yhl9mzo

外部リンク[編集]